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事業承継計画書の必要性について

事業承継を行う際に事業承継計画書というものを作成して、事業承継を行うことがあります。
ここでは事業承継計画書の必要性について見ていきます。

 

結論からいうと事業承継計画書は円滑な事業承継を行う上で必要不可欠なものです。

 

事業承継計画書の必要性を3つのポイントにまとめます。

 

・現在の会社の状況を把握できること
・現経営者と後継者の経営方針や事業承継の認識を確認できること
・具体的な事業承継の方法と時期が明らかになること

 

そもそも事業承継計画書とはどういったものなのでしょうか。
事業承継計画書とは現在の会社状況を見つめ直した上で、10年後の会社の姿を見据えた計画書です。
今の会社の財務状況はどうなっているのか、何かリスクを抱えていないか、後継者はいるのか、株式の保有者は誰なのか、保有率はどうなっているのかなどといったことを分析することが事業承継計画書のスタートです。
そこから10年後の会社像を考えていくため、経営者が60歳になるごろには計画書を作成し始めることが求められます。
現経営者の身に何かあってから事業承継を検討しはじめては、誰も彼もが不安を抱えたまま事業承継を行うことになります。
早い段階から準備していくことが求められているのです。

 

こうして事業承継計画書を作成し始め、会社の現状を把握することで課題が洗い出されます。
例えば相続税や贈与税などといった税金をどのように払うのか、現在の経営者が背負っている個人保証をどうするのか、後継者育成はどうするのか、などといった点です。

 

それぞれの会社の状況に合わせた最適な事業承継の方法や時期を計画することになります。

 

特に後継者の育成方法や時期は重要です。
後継者育成には何年もの時間が必要で、現経営者と後継者とで話し合い事業承継の意思を確認する必要もあります。
経営方針や事業承継の認識にずれがあれば、しっかりと話し合う必要も出てくるでしょう。
いきなり株式や経営権を引き継ぐ事業承継は後継者としても経営者としても望ましいものではありません。
徐々に株式を引き継ぎながら、少しずつ事業承継していくことが求められるのです。
何年後に株式保有率を何%にしていくか、などと具体的な事業承継の計画を定めることで後継者も経営者としての自覚が芽生えてくるものです。
この事業承継計画書は事業承継を行う上で必要というわけではありませんが、円滑に事業承継を行うために作成してすることをおすすめします。

 

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弁護士 宇田川 高史[Takafumi Udagawa]
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所属

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